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レビュー:Destiny

Destiny
カブ通レビュー:85点(評価は今後上昇予定) 75点(DLCにより下方修正)

収録されているストーリーは一通り済ませ、レイドコンテンツもクリアはせずとも経験したのでレビューしてみます。

Good

  • Bungieお得意のSF表現
  • スペースオペラ感あふれるBGM
  • ぶっちゃけHaloの時点で完成しているFPSとしての面白さと快適さ
  • ハクスラ的アイテム収集の面白さ
  • スポーツ感あるストライクCoop
  • スマホアプリが便利

Bad

  • ロードが長すぎる
  • 日刊でストーリー繰り返させるのにムービースキップが無い
  • プレイヤー同士のコミュニケーション手段が実質無い
  • ストーリーが薄すぎる
  • 難解というより神秘表現狙い過ぎで意味の無い(伝わらない)テキストが多すぎる
  • 基本的にハードFPSゲーマー向けバランス

FPSとしては非常に面白いんですが、ストーリーやシステム面でややケチが付くという感じです。

MMOではない。しかし面白い。

BxgIr9zCMAAKurfMMOFPSというウリですが、完全にMOです。
思っていた以上に普通のFPSというのが率直な印象です。

開発側の言い分としては、世界的に売れてるし並のMMO以上の処理を行っているんだよとか言いたいかも知れませんが、1フィールドで最大16人という数字も分かっているのでやはり完璧にMOです。しかしMMOでないことがDestinyの良さを損なってはいません。

MMOFPSのPlanetside2を以前多少やったことがありますが、広大なマップで最大2000人同時にプレイする24時間永遠にCTFが続くようなゲームです。常に闘争状態で延々とポイント稼ぎをするような感じで、マップもシーンも完全にシームレスにするとメリハリやカタルシスが無くなるという課題がMMOFPSにあります。

「多少やった」と書いたのは、Planetside2を数日プレイしてそのメリハリの無さに飽きてやめてしまったからです。アドレナリン垂れ流し続けるのが好きな人には良いかも知れませんが、何だかんだでほどほどの人数や広さ・時間で制限ある方がFPS的に受け入れられやすいのかも知れません。何の制限もなくボールをネットに蹴り合ってもサッカーは成立しませんし、一定スパンで「結果」が出されることがスポーツ的面白さに繋がるのだと思います。

DestinyはMMOではありませんが、MMOであることがFPSのスタンダードな面白さを妨げる可能性もあります。「MMO的な遊び方を一部取り入れた」という形で、対戦・協力以外の形でも不特定多数のユーザと接触できる可能性を増やしたことがDestinyの良さなのかも知れません。

レイドに触れてみてとんでもない難易度を体験しましたが、その先にある達成感はまさにMMO的な予感はしています。

ストーリーは今後がんばって欲しい

Badに書きましたが、ストーリーがめちゃくちゃペラいです。
一本のパッケージゲームとして短いと感じたHalo:ODSTよりも量として短く、質については「伝わらない」という意味で微妙です。

FPSハクスラのゲーム性を楽しむ分にはストーリーなんてサクッと終わらせても良いかも知れませんが、自分はHaloの壮大なストーリーも好きだったのでストーリーにも期待していたので、さすがに「え?もう終わり?ていうかイミフ」と不完全燃焼でした。

ストーリーの語りが難解というより英語の神秘的表現を直訳したような無意味な言い回しばかりで、ストーリーの詳細や用語を知るにはWebのグリモアカードを見なければならず、自ら進んでゲーム外で情報を得ようとしなければストーリーがろくに分からない作りになっています。預言者(大塚明夫)とか言ってることがほとんど分からない。

おそらくローカライズスタッフが悪いのではなく、ローカライズも一流どころ使ってるでしょうし内部からも「表現を分かりやすくした方が良い」みたいな声は絶対挙がってると思うんですが、おそらくはブランドイメージを世界統一するためにあえてこういう監修をしているのではと思えます。BungieはHaloの頃からもそういう印象がありましたし。

しかしHaloの場合は起きている事象が分かりやすく、マスターチーフ自身の意思による行動なのでごく自然に納得できるんですが、Destinyは闇だの光だのSFのくせに抽象的な天啓に流されているだけなので「納得」が無いのです。Haloは比較的リアル方面な世界進化をしたSFなのに対して、Destinyはスターウォーズよりさらにファンタジー方面の強いSFなので、世界観設定の差はあるとは思いますが…

そんな世界観に没入してもらうためプレイヤーへ向けた説明口調を一切省いているのかも知れませんが、そもそもプレイヤーの設定は数百年ぶりに生き返った人間なので、世界や状況への説明が入っても何ら問題無いように思えます。そんな主人公が色々当たり前のように振舞っているのもおかしく感じます。

DLCなど含めてまだまだストーリーの展開はあるでしょうし、トラベラーの存在やアウォークンの女王と企みありそうな兄、エクソの女などストーリーを膨らませてくれる要素はあるので、今後に期待させて欲しいという感じです。きちんと「納得」のできるお話の展開を…

FPS部分は完成されている

BxvV_B2CEAAlaVu完璧にHaloです。本当にありがとうございました。
Haloとして完成されているFPSエンジンの骨格ベースに、肉付けを変えただけと言っていいです。

これはネガティブな感想ではなく、完成された面白さを持つHaloをメジャーハードで多くの人とプレイできるって喜びが自分にはあります。何だかんだでXbox専売では身内にHaloプレイヤーが極めて少なかったので…

HaloもODST辺りからCoopを強化してきましたが、Destinyはやはり自称MMOなだけあってCoopが前提な作りもありとにかくCoopが面白いです。

ボスに挑むストライクなんかはレベルを上げると物量ですり潰されるようなキチガイ難易度になり、ウェーブのパターンこそあるものの「作業」で済ませるレベルではなくギリギリを突破できる絶妙なバランス感もあり、クリアした時の達成感と一体感はなかなか快感です。

対戦もHaloクオリティで完成されています。
個人的には狭いマップでのコントロール(CTF)がスピード感あってかなり楽しいです。

武器の種類がHaloシリーズや昨今のFPSに比べて表面上少ないですが、産廃になりうる無駄な武器種を省いたとも言えますし、カテゴリが同じでも連射性能など細かい性能は武器ごとに違うので、お気に入りの愛銃を携えるような楽しみもまたあると思います。

クラスも基本3種類ですがサブクラスやアビリティの付け替えもあるし、人によって好みの武器カテゴリも変わるので実はかなりの対戦バリエーションがあると思います。

総評

まだまだアップデートで進化が見込めるDestinyですが、あえて現時点での自分の評価は「色々惜しいが面白い」という評価です。辛いところがあるのだけれど、根っこの部分が面白いのでついやってしまうという感じです。

現状面白いからこそ、今感じている穴も埋めてもらってより良いゲームになって欲しいです。

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