略して真4をクリアしました。
プレイ時間にして67時間ほど。かなり久々にシングルのRPGをガッツリやりました。
ドラクエに例えれば、最初に会ったスライムがメラミを撃ってくるような、最近の和ゲーにあるまじきドM向け難易度で、後半になっても油断すれば突発的に全滅させてくれるなど楽しませてくれました。
(逆に世界樹やダークソウルなど最近の流行りなのかも知れませんが)
実際に触れるまで「3DSとか大丈夫かいな」と少なからず思ってましたが、そんな心配も杞憂で、ビジュアルに関しては真3よりも良くなったという印象。さすがに10年前のゲームと比べりゃ当然ですけど。
ひとまず一周目クリア記念での感想です。
3よりメガテンらしい
3も良作ですが、ストーリーや表現に関しては4の方がメガテンの王道らしく、かつメガテン的表現がレベルアップしたなーと感じました。
ビジュアルこそ新しいですが、 LAW / CHAOS の対立は真1・2くらいに分かりやすく、「これぞメガテン」というお約束感にオールドファンも納得できたんじゃないでしょうか。自分も納得できたし。
3は人間らしい人間がほとんど出てこなく、弱者があっさり屠られる表現もあまり無かったからだと思いますが、4は人喰いの表現がかなりの頻度で出てくるなど「人<悪魔」の絶対的な弱肉強食が存在し、終末的な絶望感とグロさが何ともメガテン的です。
戦闘時のトドメエフェクトもエグい死に方を表現するなど、他RPGだと結構ボカされてる死の表現がストレートなのもメガテン的表現だと感じます。このあたり3DSでもこういうの出せるんだなーと少し感心しました。
ストーリー感想
お待ちかね、考察ってほどじゃないですがネタバレトークさせていただきます。
自分はNルートクリアしてるので、その前提で容赦なく書きますので自己責任でおkという方は下のボタンを押してご覧ください。
いいや限界だ!押すねッ!
バランスが大事だよね
ヨナタンとワルターのどちらに付くかという時に、どちらかと言えばまだ自由の効くCHAOS側の方がマシだなと思ってワルター側を取りましたが、その直後にリリスから「魔界の門開けてこいや」と言われ「お、おう…」とワルターと一緒にドン引き。やりすぎである。
弱肉強食ならば、さらなる強者も呼び寄せて真の秩序の無い弱肉強食とか、LAWにしろCHAOSにしろ、一辺倒側の考え方を甘く見てました。市ヶ谷駐屯地でもスイッチ押す前は「マジかこれ」と軽く悩んだり。
ヨナタンとワルターも、従来のシリーズと違って後半になるまで主人公と行動を共にするので「助けられるんじゃ…」と希望を持ったものの、やっぱり甘かった。
話の流れで言えば、後半で分かれる前に2人のアキラに会ってますが、この2人のアキラは境遇も性格も全く違うながらも、現状の打開と調和を考えているニュートラル寄りの考えを持っていたわけで、2つの世界のアキラに会った上でヨナタンとワルターが思いっきり傾くのは考えにくいんですが、L/Cいずれかのルートに進めばその経緯も分かるんでしょうか。
とりあえず、さんざ知識と知恵を与えて「コイツいいヤツじゃん」みたいに思わせて、とんでもない爆弾発言切り出したリリスにはドン引きだよ。加減考えろよ。
時差について
東のミカド国は建国およそ1500年、東京は天井ができて25年。
NPCのサムライも「時間の流れが違うんじゃないか」みたいなセリフが少しありましたが、この時差が気になります。
最初はパラレルワールドが何らかの力で繋がってるんじゃないかとも考えましたが、実際はマサカドが天井になってるだけで、EDでそれが剥がれて一つになるわけです。一つになるというか、マサカドの背にあったミカド国が一方的に無くなるわけですが。
そう考えると本来の地球の外気に晒されているミカド国の方が自然で、マサカドの庇護下にあった東京の方が時間の流れが狂っていたと考えられます。
計算すると「1500÷25=60」なので、
妙に分かりやすいこの時差。
東京に3日いればミカド国では半年過ぎていることになります。
サムライ達は調査のためだけ東京に下り、短期間でミカド国に戻っているようなので、NPCの言う「甥っ子の成長が早い」という感覚はありえそうです。
主人公たちもストーリー的には数日ないし即日くらいの間隔で戻ってるような感じなので、浦島太郎までの状況にはなってないのかも知れません。
ゲーム内では特に説明がないし、そもそも時差についてもNPCのボヤキくらいしか話に出てこないので、自分個人の推測でしかないですが、この時差はマサカドの影響としか説明がつかないように思えます。
天井になったのも東京をミサイルから守るためって話ですが、25年前の話はマサカドの口から若干語られる程度なので推測するにも限度がありますが、まあ転生した主人公にフォーカスを合わせた話としては一応は完結しているので、ゲーム内では無理でしょうけれど何らかの形でその辺りが補完できる機会があればなお良しって感じです。
考えてみりゃ、鉄壁の状態を作って敵国の文明が滅ぶか変わるほど篭もれていたら、籠城としては最強ですね。
ボス悪魔デザインについて
賛否を呼んでいる外部クリエイターの悪魔デザインですが、個人的には新しい風を入れるのは良いのではないかなと思います。だけれどメデューサとルシファー、てめーらはダメだ。
LAW側は今回やたらと「絶対服従=ロボット」のような印象が強く、四大天使も一見禍々しいながらもモノアイとかどこかロボ的な意匠を感じていたので、いっそプルートみたくもっと機械的にしても良かったんじゃないかなと思います。とはいえロボ感強すぎるとペルソナみたいになってたかも知れない。
コウガサブロウやヤマトタケルなど必殺の霊的国防兵器たちは響きからしてカッコいいので文句なしです。
必殺ですよ、必殺。あえて「必殺の」って枕詞付けるセンスがいい。
タヤマはそんなに嫌いじゃない
ポジション的に真4一の外道なヤクザって扱いになりそうだけれど、東京と人類を維持させるため赤玉を使うのは選択肢の一つには間違いないわけで、「追い詰められ足掻く人間」として誰よりも人間臭さを感じたので、自分はそんなに嫌いじゃありません。
市ヶ谷駐屯地でヤマトタケルを倒したあとも卑屈な感じで色々言ってきますが、絶対勝てない相手にたとえ卑屈な形でも説得を試すあたり、力無い人間なりの最後の足掻きを感じます。
赤玉の正体は誰でもすぐ予想付きそうなものですが、その予想より少し上をグロく生々しく行ってくれたことはメガテン的にいいと思います。赤玉とまた違いますけど「家畜人間」ってのも任天堂チェックよく通ったなと。
JK何者だよ
自分はNルートでクリアしたんですが、別ルートで進めば分かるんでしょうか。
唯一謎の残った存在なのでここだけ確認したいです。
恒例の閣下かなーと思ったけど、最後にいかついハゲ閣下として出てきちゃったので。
何者だよって点に関しちゃスティーブンとかもいますが、まあそこはシリーズ通して暗黙の了解という感じで。
何はともあれ
ナンバリングタイトルとしてメガテンの王道を行き、RPGとしても充分なデキだったと思います。久々に楽しめました。
次に楽しめそうなRPGは一体何が出てくれるやら。