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レビュー:Bloodborne

Bloodborne
カブ通レビュー:85点

一周目クリアしたので感想をば。

Good

  • 暗く淀んだゴシックホラーな世界観
  • 斬って斬られて血みどろの死闘感
  • 狩人同士の戦いのスピード感
  • 旧シリーズからの洗練(装備数、重量・強靭の撤廃)
  • 実質のラスボス戦シチュエーション

Bad

  • 洗練に伴う選択肢(遊び)の減少
  • ロードが長い(改善された)
  • マッチングシステム
  • NPCの扱い

まさに死闘

blood1打ち出したコンセプトに忠実なゲームを作るのがフロムの良いところですが、今作の「死闘感」はプレイヤー体験にかなり伴っています。

「リゲイン」のシステム一つで激しい斬り合いや駆け引きが発生しており、血と獣性がキーワードな世界観作りにも貢献しています。

基本的にデモンズからのソウルシリーズの操作性を引き継いでいるので、一人で探索プレイをしている分には従来通りの変わらない面白さはあるのですが、同じ狩人同士の戦いとなると旧作とは全く違ったスピーディーな戦闘になり、これがかなり面白い。

  • プレイヤーキャラの回避性能がとにかく高い
  • 銃パリィがかなり決めやすい(決められやすい)
  • 武器の変形・変更が高速にできるので攻めのバリエーションが作れる
  • 守りが強くてもやはり数発貰えば死ぬバランス
  • リゲインの駆け引き

旧作はシステム上とにかく攻めが強く後手に回るとすぐやられますが、今回は守りの性能が飛躍的に上がっており、攻めと守りの強さとリスクのバランスがだいぶ良くなっている印象があります。

ソロでの探索では数発で死ぬし回復アイテムも限られているので旧作通り慎重に(ビビりつつ)進みますが、狩人相手では出しきらないと負けるので普段のリミッターが外れたように動けるカタルシスもあります。

旧作からの洗練

GodにもBadにも表裏一体で挙げましたが、洗練自体はポジティブに捉えています。

旧作は装備重量に伴ってプレイスタイルが異なるキャラメイクもできましたが、今作は装備重量が無くなりプレイヤーのスピードが均一化されました。

プレイスタイルのバリエーションが減ったことに最初のうちは物足りなさもあったのですが、今作のゲームスピードでは重いキャラなど一切勝てなくなるし、近代ヨーロッパの世界観で重い鎧は不似合いで、設定上でも防御をアテにせず回避を重視していると言われており、ゲーム性と世界観の両立のための良い洗練だと思えます。

武器の数もだいぶ減りましたが、旧作でも実際のところガチで運用される武器は限られておりネタや産廃が大多数だったので、「死闘」をプレイヤー全員等しく味わうため全体的に洗練させたのだと感じます。

しかし旧作では弱い装備でもロールプレイとして楽しんでいた人もおり、それに比べ今回は全体的にガチ調整になったため「遊び」の面が減ったのは否めないと思います。せめてここは次回作で調整するなど期待したいです。

ACVの時もそうでしたがフロムはたまに大胆な洗練を行うので、こうしたチャレンジは個人的に評価したいです。

イマイチな点

ゲームの本質は面白いのですが、フロムは心機一転するとやらかすこともあり、微妙にケチがつく点もあります。チャレンジでこうした失敗も学べるといえばポジティブではありますが。

輸血液の調達

旧作はエスト瓶はすぐ補充できましたが、今回の輸血液は普通のドロップアイテムなうえガンガン消費するのでボス戦前など補充が必要なのがすごい面倒。今でこそアプデで改善されましたが、ロードが長い時はひたすら面倒だったのでエスト瓶同様に自動補充で良かったのではと思います。

とにかくマッチングしない

マッチングシステムは旧作のサイン呼び出し型の方が良かったと思えます。助けが欲しくて鐘を鳴らしても十分以上誰も来ないこともザラです。サインを置くこともシリーズ通してのゆるいコミュニケーションかつシリーズ文化の一つだったので、サインが無くなると残念だなと感じます。

単純にシステム側の不具合なのかも知れませんが、助けを呼ぼうとしても全然白が来ないのがザラで意図したマルチプレイはあまり楽しめませんでした。

NPCの存在が希薄

旧作よりもNPCイベントの遭遇がシビアになったうえ、接触する回数も少なく話もイマイチ見えないため魅力も正直微妙。そのぶん人形ちゃん(身長2m超)への比重が高まると言えなくもないけど…

総評

シリーズのファンは問答無用プレイ推奨ですが、ファンだからこそ旧作からの物足りなさもあると思います。
特にストーリーはフロム脳をフル回転させられる信者ファンすら、ギリセーフかギリアウトというラインなほど何も語られないので「試されてる」感がすごいですが自分はオッケーです。それでもダークソウル2よりはストーリーのバックボーンが読める手がかりあるかな?

旧作未経験な人はとりあえずデモンズから薦めます。

ネタバレ:実質ラスボスのゲールマン戦は、話の流れの意外性からステージの雰囲気やBGM、ゲールマン自身のスタイルなどフロムゲー屈指のカッコ良さでシビれました。ゲールマンで総力使い果たしたと思ったらすぐに月の魔物の登場でオワタと思ったけど、ゲールマンに比べたら全然弱かったので何とかなった。頑張って色んな理に反して力を得たら結局自分が上位者になっちゃったのね…

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